スタッフブログ第4回の今回はADHD(注意欠如・多動症)についてお話ししたいと思います。

ADHDの特徴としては、「不注意(活動に集中できない・気が散りやすい・物をなくしやすい・順序だてて活動に取り組めないなど)」と「多動-衝動性(じっとしていられない・静かに遊べない・待つことが苦手で他人の邪魔をしてしまうなど)」が挙げられます。

ADHDを持つ子どもは意識的に症状を予防あるいは軽減しようと試みても困難であり、本人の意思とは別にどうしてもじっとしていられず、学校で必要な持ち物を忘れたり失くしたりしてしまいます。

このような失敗行動は、えてして周囲の人たち(たとえば両親や先生)に厳しく叱責されるため「どんなにがんばってもうまくいかない自分」という否定的な自己イメージを持ちやすく、家庭や学校においてつらい思いをしていることが見受けられます。

さらにADHDを持つ子どもは学業不振や対人関係で悩むだけでなく、気分が落ち込んだり、不安感をコントロールできなくなったりなど、こころの症状を合併することもあります。

このため子どもがなんらかの困った行動を呈しており、その背景にADHDの特性があると診断される場合には医学的治療が必要です。

ADHDを持つ子どもの治療は「環境への介入」、「行動への介入」などを組み合わせて行うと効果が高いと言われています。

1.環境への介入
子どもを取り巻く環境を暮らしやすいものにするための介入としては、教室での机の位置や掲示物を工夫して、本人が少しでも集中しやすくなるような方法を考える物理的な介入法や、勉強や作業を10-15分など集中できそうな最小単位の時間に区切って行わせる時間的介入法などが有効です。

2.行動への介入
行動への介入では、子どもの行動のうち、好ましい行動に報酬を与え、減らしたい行動に対しては過剰な叱責をやめて報酬を与えないことで、好ましい行動を増やそうという試みを行います。問題行動を抑制できたことやその頻度が減ることなどにも注目してしっかりと即座に褒めてあげることが重要です。報酬を得点化して一定数になったら何らかの特別なご褒美・行事への参加(映画に行く・博物館に行くなど)につなげるようにします。

ホップステップでは、上記の事柄を踏まえつつ、お子さん一人一人の個性と向き合いながら、より良い支援を目指して毎日取り組んでいます!