「療育」において弱点や困難を軽減させること目的のひとつですが、その人なりのやり方で生活上の困りごとに対処できるようにサポートすること、一人ひとりのペース・スタイルを尊重し、成長を促すことが真の「療育」の目的です。

その際、大切にしているのは「好きなこと・得意なことを伸ばす」ということです。

得意なことで自信をつけ、周囲から認められたり褒められたりすると、例え苦手な事であっても取り組む意欲が生まれます。実際の療育現場も明るい雰囲気で、笑い声もよく聞こえますので「ただ遊んでいるだけなのかな?」と思われるかもしれません。表面上はそう見えても、お子様自身は遊びと同じくらい楽しんで療育に取り組んでいます。お子様が「できること」「できそうなこと」「まだできないこと」を見極め、できることを伸ばし、できそうなことへのサポートを行い、できないことへの見通しを考察していきます。

また、私達ホップステップやぐんぐんではお子様に対するアプローチだけでなく保護者様への支援も重視しています。保護者様が精神的に安定する事により、ご家庭でもお子様に対して肯定的な関わりができるようになります。これがお子様の発達に大きく影響すると考えています。

ではそういった療育を受ける頻度はどれくらいが適切なのかという事をお話しします。ホップステップやぐんぐんでは、お子様の個性や年齢を考慮し、週に2回以上を目安にしています。児発管はご利用日数から支援内容を考え、これまでの経験から無理なく療育効果があるように目標を調整しますが、週に1回だとなかなか療育効果を出すことが難しくなります。

これには人間の脳の機能が関係しています。これは記憶を司る大脳の側頭葉が、どれだけ指導員から得た療育という情報を定着させられるかという事になってきます。当然、頻度が多ければ多いほど長期的な定着率は向上します。複数の施設で週に何度も療育を受けられているケースも多くありますが、施設ごとに特徴や方針が違ってくるため長期記憶としては定着しにくいというデメリットもあります。また、療育を必要とされるお子様は疲れやすいという特徴もあるため、複数の施設で受ける様々な種類の刺激で脳が疲労してしまい、学校などでの取り組みに対して意欲の低下が見られる事もしばしばあります。こういったデメリットも存在するという事を念頭に置いていただく事も大切だと思います。

ホップステップやぐんぐんでは無理なく通えて療育効果としても狙える週2日以上のご利用をお勧めしています。その中で欠席されてしまい、頻度が低下する事による弊害として、上記のような長期記憶としての定着が難しくなるという事が挙げられます。平日だと放課後等デイサービスに居る時間はそんなに長くはないため、お子様が療育効果を得るために必要とされる情報量としてはギリギリとなります。そのうえ、欠席によって機会損失が発生するとますます効果性は薄まってしまうという事になるのです。また、お子様にとって予定が崩れるとその分の療育が退行する(帳消しになりかねない)恐れがありますので、契約日数分の療育を受ける重要性をご理解いただければと思います。私達はこのような理由から振り替え利用の促しをおこなっています。放課後等デイサービスや児童発達支援は公費から報酬を得ていますので、お子様をただお預かりしておしまいでは済まされない責任があります。ご家庭はもとより、保育園様や幼稚園様、学校様とも連携をはかって支援に尽力してまいりたいと考えておりますので、お子様が適切な療育効果を得られるよう、保護者の皆様にもご理解とご協力をお願いいたします。